ソーシャルワーカー事務所 長楽庵は、精神保健福祉士・社会福祉士の国家資格をもつ独立型個人事務所です

いまの「当たり前」は、未来の人権侵害にならないか

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私たち長楽庵が大事だと考えるのは「当たり前」のことです。

「当たり前」が、いまの社会ですべての人に尊重されている訳ではありません。

たとえば、戸籍があること、選挙権があること、子どもをもつこと(いずれもセミナー弦で取り上げたテーマです)。

行動にする難しさ、実現する困難に直面するとき、こんな考え方をするようにしています。
いまの「当たり前」が、未来の人権侵害につながらないか

 

旧優生保護法による強制不妊手術について講義で話しました。
学生さんのコメントです。

  • 日本でこんなことが行われていたのかと驚いた
  • そんな時代があったんだな
  • 未来の後悔をなくすために(いま)学ぶのだと思った

 

過去に「終わった」話ではありません。いまも苦しんでいる人たちがたくさんいる。

この強制不妊手術の実態について詳しく知らなかったことを、私は悔しく感じました。問題意識を持っていなかったのです。

きっといまも現在進行形の人権侵害がある。そしてまだ気づいていない。

普段、自分が困らないところにいる気がしたら、それは勘違いでしょう。

目の前に困っていること(あるいは予兆)が既にあり、いずれ誰にでも関係してくることなのですから。

だから「当たり前」を大事に、敏感でありたいと思います。