ソーシャルワーカー事務所 長楽庵は、精神保健福祉士・社会福祉士の国家資格をもつ独立型個人事務所です

足りない「かけら」を探しに

Contents

「生きにくさ」を感じるとき

あなたは「自分に価値がない」と話していましたね。

あなたがこれまでの出来事を教えてくださり、感謝しています。

他人にも近しい人にも認められなかったとき、悔しいのは当然ですよね。お話を伺っていて、私も残念な気持ちになりました。

でも、あなたの頑張りが無駄だったとは思えません。報われなかったと決めてしまうのは、もったいないです。

『足りない「かけら」』

シルヴァスタインの『ぼくを探しに(原題The Missing Piece)』という絵本をご存知ですか。

主人公の「ぼく」が、自分に足りない「かけら」(ミッシングピース)を探しに出かけるお話です。

何かが足りない

それでぼくは楽しくない

足りないかけらを探しに行く

絵本では、「ぼく」のいろんな経験と出会いが描かれます。

さまざまな出来事を通して、主人公は安心して探し続ける場を持てたのだと思いました。

「ぼく」が社会との接点を見つける物語として、私は読みました。

社会との接点をつくる

あなたは、誰か知らない人のために行動したことを教えてくれました。

それは、絵本の主人公が「かけら」を探し続ける姿と重なります。

誰かの役に立ちたいとみんな考えることはあっても、実際に行動することは簡単ではありません。

あなたの行動は、誰かが必要とするものでした。直接お礼を言われたこともありましたね。

大げさに聞こえるかもしれませんが、あなたがやってきたことは、社会との接点に道を切り拓きました。

あなたの探し方を応援したい

よく言われることですが、誰でも「完全」なんてことはなく、足りない何か(ミッシングピース)があります。

だから、その人ならではの接点があり、社会との付き合い方があるのでしょう。

あなたは努力を続けてきたけれど、まだ自分の居場所を見つけていないと感じている。

でも「かけら」を探し続ける姿勢は、あなたの納得できる生活の形をつくっていくはずです。

あなたのなかに蓄積された経験が活きる道筋を、一緒に見つけたいと思います。

新装 ぼくを探しに

新装 ぼくを探しに