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あなたは「自分に価値がない」と話していましたね。
あなたがこれまでの出来事を教えてくださり、感謝しています。
他人にも近しい人にも認められなかったとき、悔しいのは当然ですよね。お話を伺っていて、私も残念な気持ちになりました。
でも、あなたの頑張りが無駄だったとは思えません。報われなかったと決めてしまうのは、もったいないです。
シルヴァスタインの『ぼくを探しに(原題The Missing Piece)』という絵本をご存知ですか。
主人公の「ぼく」が、自分に足りない「かけら」(ミッシングピース)を探しに出かけるお話です。
何かが足りない
それでぼくは楽しくない
足りないかけらを探しに行く
絵本では、「ぼく」のいろんな経験と出会いが描かれます。
さまざまな出来事を通して、主人公は安心して探し続ける場を持てたのだと思いました。
「ぼく」が社会との接点を見つける物語として、私は読みました。
あなたは、誰か知らない人のために行動したことを教えてくれました。
それは、絵本の主人公が「かけら」を探し続ける姿と重なります。
誰かの役に立ちたいとみんな考えることはあっても、実際に行動することは簡単ではありません。
あなたの行動は、誰かが必要とするものでした。直接お礼を言われたこともありましたね。
大げさに聞こえるかもしれませんが、あなたがやってきたことは、社会との接点に道を切り拓きました。
よく言われることですが、誰でも「完全」なんてことはなく、足りない何か(ミッシングピース)があります。
だから、その人ならではの接点があり、社会との付き合い方があるのでしょう。
あなたは努力を続けてきたけれど、まだ自分の居場所を見つけていないと感じている。
でも「かけら」を探し続ける姿勢は、あなたの納得できる生活の形をつくっていくはずです。
あなたのなかに蓄積された経験が活きる道筋を、一緒に見つけたいと思います。