2019-11-25
私たち長楽庵が大事だと考えるのは「当たり前」のことです。
「当たり前」が、いまの社会ですべての人に尊重されている訳ではありません。
たとえば、戸籍があること、選挙権があること、子どもをもつこと(いずれもセミナー弦で取り上げたテーマです)。
行動にする難しさ、実現する困難に直面するとき、こんな考え方をするようにしています。
いまの「当たり前」が、未来の人権侵害につながらないか
旧優生保護法による強制不妊手術について講義で話しました。
学生さんのコメントです。
過去に「終わった」話ではありません。いまも苦しんでいる人たちがたくさんいる。
この強制不妊手術の実態について詳しく知らなかったことを、私は悔しく感じました。問題意識を持っていなかったのです。
きっといまも現在進行形の人権侵害がある。そしてまだ気づいていない。
普段、自分が困らないところにいる気がしたら、それは勘違いでしょう。
目の前に困っていること(あるいは予兆)が既にあり、いずれ誰にでも関係してくることなのですから。
だから「当たり前」を大事に、敏感でありたいと思います。